前回の包丁が折れてしまったものの続きです。
とりあえず錆防止と溶接のデコボコをならすためにエポキシ系の錆止めサーフェィサーをスプレーしました。
平にするためにもっと厚塗りしようかとも考えましたが、作業途上で厚くする意味が無い事に後程気づきました。
そして問題の包丁の柄です
最初に付いていた柄の材質は“マイカルタ”といって合板です。
合板ですが特殊な製法で作られていて、耐水性に優れていてナイフ類に多く使われているようです。
同じようにマイカルタ材を購入しようとしましたが、柄のサイズくらいで無加工で2,000円~3,000円くらいと高価だったので断念しました。
ホームセンターで木材を探すとヒノキ材くらいしか耐水性の高いものがなかったのでヒノキにしました。
ヒノキ900×27×27で600円位のものです。これをカットしてさらに半分にして使います。
こんな感じになる予定です。
ネジ穴も空けときます。
そして2液混合のエポキシ接着剤でくっつけました。
片面から
もう片面はこの器具を使って固定
接着剤でヌルッとずれるので穴の位置がずれない様に意しながらくっつけました。
結局このエポキシ接着剤が木材と包丁の隙間を埋めるので、錆止めのサーフェイサーは薄くで十分なのですね。
24時間以上置いてから、削ります。
柄を削り出していきます
カッターでは力が入りにくいのでナイフが好ましいです。
私は渓流釣りが好きなので、現場で捌く時のナイフがありました。
ベンチメイド制の154CMというステンレスです。やはりシースナイフは安全です。
ナイフの形状が良かったのと、木材が柔らかったのでグングン削れていきました。
あとは固定用のねじですが、結果論では包丁用のリベットが好ましいですね。
私はこのラブレスのナイフ用ボルトにしましたが、包丁の柄の厚みの関係からあまり良くないでした。
でもネット探してもなかなか丁度いいのがないので、包丁屋さんなどを巡る必要があるのかもしれません。
どうもネットショッピングに依存しきってしまうと、足で探すという行為が減ってしまい良くないですね。
木材と鋼材の隙間を見てみると接着剤がしっかり埋めてくれているのが分ります。
手作業でやると大変だったので、グラインダーでやったら一気に削れることに気が付いて、それなら最初からあんなにナイフで頑張らなくても良かったかなということも解りました。次回は最初からグラインダーを使ってもっと楽をしよう・・・
そして柄のニス塗りです
ニスは安全性から“セラックニス”を選びました。
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セラックニスは“セラック虫”の成分から作られるもので、菓子のコーティングにも使われたりするくらいの安全性のようです。ただ今回使う商品が食べれるとは思いませんが、数ある塗料の中での安全レベルは高いのだと思います。
焦りは禁物で、薄く塗ってしっかり乾いてからまた塗るという作業を繰り返すのですが、私の場合は結構な厚塗りをしてしまった上に乾かないうちに重ね塗りをしてしまっているので、ゴテゴテな感じになっております。でも気にしません。
内部に水分が入るくらいならゴテゴテニ塗ってやろうという気持ちでいっぱいです。
そして耐水サンドペーパーの320~800番とかでならしてまた塗って、というのを繰り返して結局こんな感じになりました。
あまりにも厚すぎかなと思い最後に結構な量を削り落としました。最後に1500~2000番の耐水サンドペーパーで仕上げして終了です。
かかった日数は柄の木材を接着したのが28年12月13日、完成が29年9月21日なので9カ月と少しです。
しかしながらもともとニス系全般がそうなのかもしれませんが、セラックニスというのは乾きが極端に遅いです。いまだに柔らかい感じがします。
でも包丁は料理に使う為に、安全性は重視したいですね。
原価は木材(70円)、接着剤(100円分)位かなと思います。手間賃は5万円くらいはかかってそうです(笑)
食洗器は厳禁にして、これにて妥協点としてしまいました。
もう一度怪力で折れたなら、溶接での仕上げ段階で完璧に平にして、接着剤は使わずに包丁専用のリベットで固定する方法で作ってみたいところです。